ジャグナーは今日も、いつもどおりの雨。
いつもと違うのは、前を歩く少年。
・・・が、「このジャグナー」にいること。
そのどうしようもない違和感と据わりの悪さにどぎまぎしてるのは私だけで、気づいてないエグセミニルはまったく関係ないことをぽつぽつと話し出した。
Excenmille:なあ、Miyapin。
歴史を変えたいって思ったことあるか?
っていきなり核心きたな!
*****
そして始まるエグセの回想。
ママン登場!
噂からどんな女傑かと思ってたら淑女っぽいじゃないか。
託された剣、そして
ゲラモガー!!!
なんかよく知る前にさくっと「ブガードから掃除」とか片付けちゃったけど、
ドッグヴデック様のその後の態度、
そして後日トリビューンで読んだエピソードから
たいへんなことしちゃったごぬんなさいと反省した。
唯一ぬにの愛騎との関係とか熱くて好きなんだよ!
・・・という話はともかくとして。
*****
Excenmille:オレは何もできなかったんだ。
親父との約束を守れなかった。
Excenmille:でも、オレ・・・・・・
それを棚に上げて、真っ先に親父に怒りをぶつけちまってた・・・
いつも、大事なときにオレや母上の側にいてくれなかった
親父のせいだって・・・・・・。
・・・口に出して言えたのは、これが初めてなんだろう。
「オレ、卑怯だったな・・・」という言葉は、すなわち成長の証。
ほんとはずっと、わかってたんだよね。
認めたくなかった、認められなかっただけで。
一番果たしたい約束だった。一番守りたい存在だった。
だからこそ、守れなかった自分が絶対に許せなくて、沸きあがる憤りや悲しみや後悔すべてを背負ったら潰れてしまいそうで怖くて、一番頼りたい人に、全部預けてしまっていた。
ほんとはずっと、どうにかしたかったんだろう。
迷って、悩んで、自分で背負わなきゃって考えて、でも重過ぎる荷にフタをして。
逃げる場所がある子どもだったからそれが許されてた。
逃げる場所すべてを失った今、やっと自分で背負うことができた。
紛れもない成長。
強さの証だし、称賛されるべきことだけど、やっぱりそのプロセスは哀しい。
戦争の時代じゃなければ、エグセはまだまだ子どものままだったろう。
・・・まだまだしばらく、子どものままでも、いられただろうに。
でもね、ひとつだけ言いたい。
ドッグヴデック様ははうえの仇じゃないやん。
いやそりゃ攻めてきた軍の司令官ではあったけど
一兵卒が倒した相手まで全責任彼に集約?!!
まあそうかもしれないけど、大きくいって仇かもしれないけど、なんかターゲットを将にすることで敵討ちストーリー壮大に仕立てあげすぎなあたりやはり中2っぽくてイマイチ釈然としない。
とか考えてたら突然木の陰から
???:さっきから聞いてりゃうだうだうだうだ・・・・・
って えええ、その赤い鎧ってまさか??!!!
???:お前みたいな弱っちい奴が何度歴史をやり直したって、
何も変えられやしねぇよ。
でちゃった・・・・。
えええええホントにでちゃったの?!いいの?!!
大丈夫なのこれ時間旅行のルールとかパラドクスとかドッペルゲンガーのアレとかよく知らないけどさまざまな不具合が発生したりして宇宙の法則が乱れないの?けしからんくないの?
・・・とかいうこちらの心配はヨソに
大きいほうの「黙ってオレに付いて来い!」の一声で
小さいほうとセットでご本人様ご一行はどこかへ行ってしまいました。
Bostillette:ふふふ。さて、
私たちは一足先に駐留地へ向かいましょう。
付いてきてください。
って微笑ましく眺めてるけどビスティヨさんあれほんとにいいの?!!
なんて、思わず本名(仮)でつっこんでる間に
Bostillette:あれ・・・あれれ。ここってさっきの場所?
・・・・・・おかしいですね。
地図によれば、道はこっちで間違いないはずなのに。
ま た 迷 子 か 。
そう、「また」だ。
Bostillette:え?「道に迷ったのか」ですって!?
し、失礼な!
もう! 文句言うなら、Miyapinさんが先行してください!
だなんて、ついこないだ、『20年前』にしたやりとりの再現。
ここでもう一度、だなんて、ニクイなあ。
所属や名前以外にも、「確かにそうだ」と伝わってくるエピソード。
そして
Bostillette : もちろん、地図は持ってるんでしょう?
駐留地は(G-9)付近ですから!
って懇切丁寧に行き先と座標まで教えてくれる親切設計っぷりがまぎれもなくビスティヨ参謀だと胸熱を新たにするのであった。
*****
で、無事到着。
???:あっ、ボスティエット隊長!お帰りなさいませ!
ってビスティヨ・・・隊長なのか!
ロンジェルツの後任?!!!すごいね!!
まあ、すぐ後ってわけじゃないだろうけど。2代くらい後かな?
そもそも鉄羊「工兵隊」って鉄羊騎士団と別物なのかしらん?サンドの軍制とかよくわからぬ。
しかしながらこの隊、なかなかどうして
Pignoit:はじめまして。
私、ボスティエット隊長の部下のピニョワと申します。
Fransont:同じく、フランソンと申します。
ボスティエット女史、なかなか業が深い。
だがそのカルマ、俺様も嫌いじゃないぜッ・・・・・・
つづく。