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最近、みやぴんから送られてくる荷物が少なくなった。
代わりに、ストック品の売却やら
別の倉庫番への搬送やらの依頼があとをたたない。
潮時なんだろうな、と思う。
まあ、かなり前からわかってはいたことだ。
大してジョブ数もなく本気で合成をするわけでもないアイツが
倉庫番2人も雇っておくのは負担が大きすぎる。
収納数が増えること=必要なものが沢山もてること、ではなく
無駄なものを余計にためこんでしまうだけだということに
やっと気がついたということだろう。
まあいいさ、俺もこの仕事はいい加減飽きてきたところだ。
荷物がすっきりなくなったら
生まれ変わったつもりで どこかで冒険者として再出発しようか。
・・・金庫の中身もほとんど空になった頃。
ふと見つけた、宵闇のクリスタル。
ああ、もういつだったかすっかり忘れたけど何かのイベントのとき
勝手にポストに送られてきていたな。
どうせ、俺が旅立てばこのまま消えるものだ。
ならばどう使ってもいいか。
合成などほとんどやったことないが、少し調べてみる。
・・・・・・大羊のなめし革くらいなら、作れるだろうか。
別に、銘入りで作ったからとてどうしようというわけではない。
所詮中間素材だ。
みやぴんのヤツ、
唯一作れるまともな合成品がトレダーシャポーらしいからな。
人にあげるためにいくつか作ったと自慢していた。
いつか自分の分も作るんだろう。
そのときにでも、このなめし革を使えばいいさ。
これが最後の挨拶だ。
で、革工ギルドだ。
さっきのミスラに話しかけると
Tek Lengyon:下の作業場にいらっしゃる
エルヴァーンの方がマスターだよ。
美しくて、とても賢い人なの・・・・・・。
ほう、奴が一番偉いのか。
ではサポートをたのm
Orechiniel:これは、さる王族の発注だ。
小さな歪みも許されん。
・・・・・・分からんか?近寄るな!
美しいとか賢いとかは知らないが、感じ悪いのはよくわかった。
きたないなさすがサンド人きたない。
みやぴんじゃなくてよかったな、
みやぴんだったらエペが火を噴いていたぞ。
気分を害したのですみっこで鼻歌うたってたタルタルにサポートを受ける。
よし、この仕事辞めたら俺もウィンダスに生まれ変わろう。
と、未来への気合を入れなおしたところで
感傷にひたる気もないが、一応の念をこめて、座る。
クリスタルはひとつ。
さあ、いくぞ
倉庫生活4年半分の俺の小宇宙よ、燃え上がれ!!!!
しゅごごごごごご・・・・・・・・
しゅわんしゅわんしゅわーーーーーん
ぱ り ん
ざんねん、わたしのぼうけんは ここでおわってしまった!!
(奉先先生の次回作にご期待ください)
(もうないけど)